安全・安心に楽しむために…プール・水遊びの注意点

夏の暑さを吹き飛ばすプールや水遊びは、子どもたちにとって大人気の活動です。しかし、水場には思わぬ事故や体調不良のリスクが潜んでいるため、安全管理と事前準備がとても重要になります。
保育士として知っておきたい「プール・水遊び」における基本的な注意点に加え、水遊びによる感染症やケガの予防策も詳しくご紹介します。
事前準備で事故防止
● 天候と気温の確認
プール遊びは、気温25℃以上、水温20℃以上が目安。風が強い日や天候が急変しそうな日は無理に実施せず、代替活動に切り替えましょう。
● 健康チェックの徹底
朝の視診・問診で、発熱・咳・下痢・湿疹などの有無を確認。特に目の充血や喉の痛み、倦怠感がある場合は、感染症の疑いも考慮して水遊びを控える判断を行いましょう。
● 爪・髪・持ち物のチェック
長い髪はまとめ、爪は短く整えておくと安心です。遊びに不要なもの(おもちゃやアクセサリー類)は持ち込まないよう指導しましょう。
活動中の見守りと声かけ
● 目を離さない
プール・水遊び中は、絶対に子どもから目を離さないことが原則です。
担当保育士を明確に分担し、死角ができないように配置を工夫しましょう。
● 子どもの表情・動きをよく観察
水の冷たさや緊張で無理をしている子もいます。顔色や動きに不自然さがないか常に気を配りましょう。
● 遊びのルールを繰り返し伝える
「走らない」「ふざけない」「人を押さない」など、水遊び前に必ず安全ルールを説明し、遊びながらも都度声かけを。
活動後のケア
● 体調確認と着替えのサポート
水遊び後は体温が下がっている場合があります。すぐにタオルで拭き、濡れた服は素早く着替えさせることが大切です。水分補給も忘れずに。
● 皮膚・目・鼻などの異常の有無を確認
水遊び後に目の充血・皮膚のかゆみ・鼻水・喉の痛みなどを訴える場合は、感染症の兆候の可能性もあります。保護者に連絡し、様子を見守りましょう。
起こりやすい病気とケガの対策
● プール熱(咽頭結膜熱)
症状: 発熱、喉の痛み、目の充血など
原因: アデノウイルス感染。タオルや水を介して感染することも。
予防策:
タオルの共用は禁止
プール後はしっかりシャワーで洗い流す
目や口をこすらないよう声かけを
活動後、体調不良がある子は医療機関受診を勧める
● 中耳炎・外耳炎
原因: 水が耳に残ったままになることで細菌が繁殖
予防策:
水遊び後はしっかり耳の水をふき取る
頻繁に耳を気にする仕草がある場合は、保護者に伝達
● 足のケガ・滑りやすい床での転倒
予防策:
走らないルールを徹底
滑りやすい場所にはマットを敷く
プールサイドに水たまりがあれば都度ふき取りを行う
● 皮膚炎・あせも・湿疹
原因: 塩素や日焼け、汗が原因になることも
予防策:
活動後にシャワーを浴びさせる
よく洗い、保湿ケアを促す
肌に赤みが出ている子は無理をさせず観察を