小学校への引継ぎや要録作成で押さえておきたいポイント
年長児の進級が近づくと、保育士にとって重要になるのが「小学校への引継ぎ」と「要録作成」です。子どもたちが安心して小学校生活をスタートできるようにするためには、丁寧で分かりやすい情報共有が欠かせません。
保育士が実務の中で押さえておきたいポイントを分かりやすくご紹介します。
小学校への引継ぎの目的とは
小学校への引継ぎは、単なる情報提供ではなく、子ども一人ひとりの育ちをつなぐうえでも大切です。園での様子や関わり方を共有することで、入学後の環境変化による不安をやわらげ、子どもが安心して新しい生活に慣れていけるようになります。
特に配慮が必要なお子さんについては、事前の共有があることでスムーズな支援につながることも多く見られます。
要録作成の基本は子どもの「できたこと」に目を向ける
要録は評価ではなく、成長の記録です。
できない点だけでなく、「どのように育ってきたか」「どんな姿が見られたか」を丁寧に記載することが大切です。
例:
× 落ち着きがない
○ 好きな活動では集中して取り組む姿が見られました
このように、子どもの姿を前向きに捉えた表現を心がけましょう。
押さえておきたい記載内容のポイント
1. 日常の様子に関すること
小学校の先生が最も参考にするのは、園での生活の様子です。
生活リズム
集団での関わり
好きな遊び
切り替えの様子
特別な場面だけでなく、日常の姿を具体的に記載することが大切です。
2. 友だちとの関わりに関すること
子ども同士の関係性は、入学後の適応にも関わってきます。
「トラブルがある・ない」だけではなく、どのように関わろうとしているかという過程を記録しておきましょう。
例:
「自分の思いを言葉で伝えようとする姿が増えてきました」
3. 配慮や援助に関すること
特別な支援が必要な場合は、園での関わり方や有効だった支援方法を具体的に伝えることが重要です。
・声かけの工夫
・落ち着ける環境設定
・得意な関わり方
具体性があるほど、小学校での支援が継続しやすくなります。
引継ぎ時に意識したい伝え方
●専門用語を多用しすぎない
小学校との連携では、園独自の表現や専門用語ばかりにならないよう注意が必要です。
誰が読んでも理解できる、分かりやすい文章を意識しましょう。
●事実をもとに具体的に書く
「よく」「たまに」などの曖昧な表現ではなく、実際の場面や行動をもとに記載することで、より実用的な要録になります。
例:
「朝の支度は自分から進んで取り組む姿が見られました」
作成スケジュール管理のポイント
年度末は行事や新年度準備と重なり、要録作成が後回しになりやすい時期です。
そのため、日頃からICTシステムを活用するなどして記録を積み重ねておくことが大切です。
個人記録をこまめに整理しておく
担任間で情報共有しておく
下書きを早めに進めておく
計画的に進めることで、余裕をもって丁寧な要録作成ができます。

